残業代の計算方法

自分で残業代を計算してみましょう。

残業代は、給与明細では「残業手当」や「時間外手当」と記載されています。給与明細を見て「残業代が出てる・出てない」と思うことはあっても、実際に正しい金額なのか、計算して確かめたことのある人は少ないのではないでしょうか。
正しい残業代の計算方法を知り、自分の残業代を計算してみましょう。

残業代の基本公式

基本的に、残業代はこのように算出することができます。

「基礎賃金」の考え方

基礎賃金とは月給から通勤手当や住宅手当などの諸手当や賞与を引いたものです。自分の月給にどんな手当がついているのかは給与明細を見るとわかります。
1時間あたりの基礎賃金は、1か月の基礎賃金を1か月の労働時間(1日の労働時間×1か月の労働日数)で割るとわかります。月によって日数や土日祝日の数が異なるため、計算する月によって労働時間が異なります。より正確に計算する場合は1か月の労働時間を1年の平均から求めます。

「1時間あたりの基礎賃金」を計算してみましょう。
「月給25万円、1日8時間労働、年間休日数119日」の人を例に挙げて実際に計算してみます。

・1年間365日-休日119日=1年間の労働日数246日
・8時間労働×246日=1年間の労働時間1968時間
・1968時間÷12か月=1か月の労働時間164時間(端数は小数点1位を四捨五入)
・25万円÷164時間
=1時間あたりの基礎賃金1524円(端数は小数点1位を四捨五入)

残業代の割増率について

1日8時間、週に40時間以内に収まる残業にはその分の基礎賃金が発生します。
それを超えた残業の場合には割増賃金が発生します。
また、深夜帯や休日出勤などの労働では割増率が異なります。

時間外労働の割増率

割増率は労働基準法で最低基準が決められています。
就業規則に上回る割増率が記載されている場合は就業規則に準じます。
就業規則が労働基準法を下回る場合は無効となり、労働基準法に準じます。

・法定時間外労働:1日8時間1週間40時間を超える労働 / 25%
・深夜労働:22:00~5:00 / 25%
・休日労働: 週1日または4週を通じて4日与えられる休日の労働 / 35%

重複する場合の割増率

法定時間外労働で深夜、休日に及んだ場合や休日出勤が深夜に及んだ場合など、重複した場合は基本的に割増率は合算します。
ただし、休日労働と時間外労働は合算されず、休日労働分のみの割増率となります。

・時間外労働+深夜労働 / 50%
・休日労働+深夜労働 / 60%
・休日労働+時間外労働 / 35%

月60時間を超える割増率

残業時間が合計して月60時間を超えると、超えた時間の割増率は50%になります。

・月60時間を超える時間外労働 / 50%
・月60時間を超える時間外労働+深夜労働 / 75%

実際に「残業代」を計算してみましょう。

具体的にシミュレート/Aさんの場合
月給28万円、通勤手当1万円、住宅手当2万円、休みは年間119日(土日祝は休み)
1か月の基礎賃金25万円、1時間あたりの基礎賃金 1524円(計算式は「基礎賃金」の項目を参照)
——————————
1週間のスケジュール/所定労働時間9:00~18:00 休憩1時間 1日8時間労働
月曜日 9時出〜18時退
火曜日 9時出〜0時退(2時間法定時間外労働)
水曜日 9時出〜23時退(~22時までの4時間が法定時間外労働、22時~23時は法定ロ時間外労働+深夜労働)
木曜日 9時出〜18時退
金曜日 9時出〜19時退(1時間法定時間外労働)
土曜日 13時出〜19時退(週40時間以上働いているので6時間法定時間外労働)
日曜日 13時出〜18時退(5時間休日出勤)
——————————
法定時間外労働(25%割増)/13時間
法定時間外労働+深夜労働(50%割増)/1時間
休日労働(35%割増)/5時間
——————————
残業時間×1時間あたりの基礎賃金×割増率=残業代
法定時間外労働(割増率25%)13時間×1,524円×1.25=24,765円

法定時間外労働+深夜労働(割増率50%)1時間×1,524円×1.5=2,286円

休日労働(割増率35%)5時間×1,524円×1.35=10,287円

1週間の正確な残業代は37,338円

 

変形労働時間制の場合

変形労働時間制は土日出勤の多い仕事や繁忙期と閑散期のある職種で導入されている勤務形態です。1か月単位や1年単位で労働時間を考える変形労働時間制の場合は、以下のような労働時間の上限があり、それを超えると法定時間外労働として割増賃金が発生します。 また、年単位であっても月単位であっても、週の労働時間が40時間を超えた場合は割増賃金が発生します。また、深夜帯や法定休日に労働した場合はそれぞれ深夜労働、休日労働となり、割増賃金が発生します。

1か月単位の変形労働時間制の場合
・1か月の日数31日 法定労働時間の上限177.1時間
・1か月の日数30日 法定労働時間の上限171.4時間
・1か月の日数29日(うるう年の2月) 法定労働時間の上限165.7時間
・1か月の日数28日(2月) 法定労働時間の上限160時間
1年単位の変形労働時間制の場合
・1年の日数365日 法定労働時間の上限2085.7時間
・1年の日数366日(うるう年) 法定労働時間の上限2091.4時間
1年単位の変形労働時間制の休日の考え方
・1年あたりの労働日数 280日(年間休日85日)
・1日あたりの労働時間 10時間まで
・1週間あたりの労働時間 52時間まで
・原則連続で労働できる日数 6日
1年単位の変形労働時間制の休日の考え方
従業員自身が出社時刻と退社時刻を決めることのできるフレックスタイム制も、変形労働制のひとつといえます。フレックスタイム制の場合も1か月単位で上限が定められています。
これを超えた場合は時間外労働として割増賃金が発生します。また、深夜帯や法定休日に労働した場合はそれぞれ深夜労働、休日労働となり、割増賃金が発生します。

・1か月の日数31日 法定労働時間の上限177.1時間
・1か月の日数30日 法定労働時間の上限171.4時間
・1か月の日数29日(うるう年の2月) 法定労働時間の上限165.7時間
・1か月の日数28日(2月) 法定労働時間の上限160時間

年棒制

年棒制の場合の残業代は、最初に説明した「残業代の基本公式」で算出することができます。
年棒制の場合は賞与や手当などを抜いた年俸を1年間の労働時間で割ると1時間あたりの基礎賃金がわかります。年俸に残業代が含まれていることが明らかである場合、実際に残業を行った時間が年俸に含まれている残業時間を超えた場合には別途残業代が発生します。また、深夜帯や法定休日に労働した場合はそれぞれ深夜労働、休日労働となり、割増賃金が発生します。

「年棒制」について、もっとくわしく

もっと簡単に自分の残業代が知りたい方

自分で計算できる方法をご紹介しましたが、おおまかな残業代がわかる「無料残業代計算機」もご用意しました。ご自身で計算するのが大変、不安だという方は、目安としてご利用ください。 また、リーガルプラスでは無料相談の中でも概算額についてお伝えしております。お気軽にお問い合わせください。

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