年棒制

月給制との大きな違いは、給与の決め方が「年単位」であることだけなのに、何故か「ボーナスがない」「残業代が出ない」という誤解が生まれやすい年棒制。年棒制とはどういう賃金形態なのか、年棒制の場合の残業代請求の考え方などを解説します。

年棒制の定義

「年棒制」とは、従業員の成果や業績を評価して、年単位で給与を決める賃金形態です。
時給や日給、月給と同じように、給与を決めるベースが年単位なので「年俸」といいます。
法律上、特別な考え方のある賃金形態ではないので、原則として労働基準法の規制が適用されます。
労働基準法では給与の支払いは月に一度以上と決められているので、年俸額を12で割った給与が毎月支払われます。
したがって、年棒制であっても「1日8時間、週40時間」を超える労働には残業代が発生します。

年俸制に多い業界・職種

年棒制は、成果や業績を評価して給与を決めるので、従業員の仕事への意欲向上が期待できます。
そのため、成果や成績を評価しやすく、その成果や成績を労働時間では測りにくい職業が向いています。

年俸制に多い業界・職種例
コンサルタント | 医師 | エンジニア | 企画開発 | 研究開発 | 会社における管理職

年棒制の残業代に関する誤解

年棒制には「残業代が出ない」という誤解をしている人が少なからずいます。
何故こんな誤解が生まれたのかというと、ひとつは「プロスポーツ選手の年棒制」が原因です。確かにプロのスポーツ選手は年棒制ですが、彼らは個人事業主としてチームと請負契約をしているので、いわゆるサラリーマンと会社が結ぶ雇用契約関係とは根本的に異なります。
また、年棒制が採用されるケースに課長や部長などの管理職が多いことも原因のひとつです。労働基準法における「管理監督者」は、労働時間にかかわらず残業代は発生しませんが、その代わりに「労働条件の決定権や労務管理について経営者と同じ立場にある」ことや「給与面においても地位にふさわしい待遇である」ことなどの条件があります。課長や部長などの役職名がついた管理職だからといって、必ずしも管理監督者であるとは限りません。
「管理職のみ年棒制」という会社の中には、こういった誤解で残業代を支払っていない場合もありますので、従業員は注意が必要です。

年俸制に残業代を含めるための条件

年棒制についての誤解として、もうひとつに「残業代は年俸に含まれている」という考え方があります。しかし、年棒制に残業代を含めるためには以下の条件をすべて満たしている必要があります。
年俸に残業代を含めるという規定が設けられていない場合や、あったとしても満たしていない場合は残業代が発生している可能性があります。
また、以下の条件を満たしている場合でも、年俸に含まれた残業時間を超えた労働を行った場合は別途、その時間分の残業代が発生します。

年俸制に残業代を含めるための条件
・労働契約に、年俸に残業代(時間外労働などの割増賃金)が含まれていることを明示している。
・時間外労働などの割増賃金と通常の労働時間の賃金が区別されている。
・年俸に含まれている残業代が何時間分なのかを明示している。
・区別された時間外労働などの割増賃金が、労働基準法で決められた割増率以上である。
・実際の労働時間が定められた時間内に収まっている。
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年俸制が多い職業・職種

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