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不当解雇・退職勧奨

不当な退職勧奨の対処方法と基礎知識2018.10.26

このコラムのポイント

  • 退職勧奨とは、退職等を労働者に自発的にうながすこと
  • 労働者は退職勧奨に応じる義務はない
  • 違法な退職勧奨に対して、差し止めや損害賠償請求ができる可能性がある

退職勧奨(たいしょくかんしょう)とは

退職勧奨とは、使用者が労働者に対して退職、あるいは雇用契約の合意解約をうながすことをいいます。任意に辞めることを説得するだけであれば、使用者(会社)の自由ですから、違法ではありません。そのかわり、労働者は退職勧奨に応じる義務はありません。退職勧奨をされたと感じても、辞める必要はないのです。

退職勧奨は、次のような場面で行われる場合があります。

  • 労働者に懲戒解雇事由がある場合
  • 希望退職者制度など早期退職者募集の際に対象労働者に対して行う場合 など

労働者の自発的な退職を促す、という場面で利用されることが多くあります。

違法な退職勧奨(退職強要)とは

退職勧奨イメージ画像

穏便に説得が行われるだけであれば、退職勧奨は法律違反ではありません。

しかし、脅迫まがいの強引な説得により、退職勧奨が違法となる場合があります。

違法な退職勧奨は「退職強要(たいしょくきょうよう)」とも言います。退職勧奨は、あくまで労働者の自由な意思に基づいて、退職や雇用契約の合意解約をうながすものです。労働者の自由な意思を侵害して行われた場合には退職強要となり、不法行為や職場環境配慮義務違反として損害賠償請求の対象となります。

自由な意思を侵害している状況としては、退職勧奨を拒否する意思を明確にしているにもかかわらず、何度もしつこく呼び出し、数人で取り囲み勧奨が行われる場合などが考えられます。

退職強要の例

退職勧奨に応じない意思表示をし、使用者(上司など)から下記のような退職勧奨を受けた場合

  • 何度も長時間にわたる面談を強いられる
  • 上司など複数人で威圧的な態度で退職届に署名させようとする
  • 退職勧奨に応じなければ降格・減給などの不利益処分をすると強引に迫られている

このように、社会通念上の相当性を逸脱した方法による退職強要は、違法となります。

なお、退職勧奨に応じなかったために、勤務先から降格・賃金減額などの不利益処分がなされた場合、これらの処分が無効とされる場合もあります。また、いわゆる単純労働だけをさせる「退職部屋」と呼ばれる部署への異動も、退職を強要するものとして無効とされる可能性があります。

違法な退職勧奨への対処方法

では、違法な退職勧奨を受けた場合には、どのように対処したらよいでしょうか。

違法な退職勧奨への対処方法は、(1)今まさに退職強要を受けているのか、(2)すでに退職してしまったのかにより異なってきます。このうち、(1)の場合には、できるだけ早く退職強要をとめることを目指すことになります。逆に、(2)すでに退職してしまっているような場合には、労働者としての地位確認を求める裁判手続や、退職の取消し・無効を争っていくことになります。

退職強要をとめる方法

退職勧奨への拒否通知書を送付する

退職強要をとめる方法として、弁護士に相談するという方法があります。弁護士にご依頼いただいた場合、勤務先に対し、弁護士名義で退職強要を止めるよう内容証明郵便を送付することが考えられます。もちろん、弁護士に依頼せず、自分自身で退職勧奨に応じる意思がないことを通知することも可能です。

退職勧奨のための面談に応じないことを明確に表明し、使用者にその旨を認識させた時点で初めて退職勧奨が違法になるとした裁判所の判断例があります(日本航空事件・東京高判平成24年11月29日など)。こうしたことからも、記録に残る内容証明郵便で退職勧奨拒否通知を送り、のちのち争いになった際の損害賠償請求を行う際の資料とすることが望ましいといえます。

退職勧奨の差し止めの仮処分申し立て(裁判所での手続き)

裁判所に対して退職勧奨を差し止めるための手続きをとる方法もあります(「退職強要差止仮処分命令申立て」)。

まとめ

会社側としては、退職勧奨を解雇の前段階として利用している場合がみられます。そのため、退職勧奨の原因が会社側の都合なのか、実は労働者側にあるのかをよく考える必要があります。あえて退職勧奨に応じることで、退職金の増額等の利益が得られる場合もありますので、頑なに拒否するばかりではなく、よく考えて対応・判断をする必要があると言えるでしょう。

退職を決断された場合には、未払い残業代を合わせて請求される方もおられます。このように退職をキッカケに、賃金関連の支払いの清算をしっかりと求めていきたい場合には、弁護士への相談を検討されてはいかがでしょうか。会社側との交渉方法から解決までの方法などアドバイスを受けることができると思います。

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